PHRとは何か
近年、医療の領域でPHR(Personal Health Record、個人健康情報)が注目されています。
PHRとは「個人の健康情報」のことですが、より分かりやすくと言うと、「スマートフォンやスマートウォッチで計測された、個人の健康に関する情報」だと言って良いでしょう。
たとえば、iPhoneとApple Watch。この2つを使用すると、これらを装着して持ち歩いているだけでかなりの種類のデータが取得できます。歩数(万歩計)や歩行距離、血中酸素濃度(酸素飽和度)だけでなく、実に多様なデータを計測できます。具体的なデータの種類に関しては、こちらの記事を参考にしてください。
PHRは大量でパラエティに富むデータを持っていますが、PHRの最大の利点はそれではありません。PHRの最大の利点は、それが「日常的に計測されているデータである」ということです。
たとえば、「よく眠れない」と感じていたとします。何らかの睡眠障害が疑われるケースでは、検査機器を装着して病院に一泊することで検査が行われます。ですが、このような検査はたった1回しか行われないものである上、慣れない病院で眠ることになります。その結果、症状が適切に計測されないことがよくあります。特に症状が軽い初期の段階では、このような検査で症状を捉えることは難しいでしょう。
PHRは、日常データであるために、こうした問題を解決します。iPhoneやApple Watchで計測されたデータは、iOS内部のHealthKitにデータとして保存されています。HealthKitの睡眠データを分析すれば、診断は格段に精度を上げることができます。
MW Productsのアプリ「スクナ」は、個人と医療者をつなぎ、PHRを病気の早期診断に活かすことを目指して開発しています。ぜひお試しください。